讃岐(香川県)の婚礼 風習④ 「同行(同業・どうぎょう)」
【讃岐(香川県)の婚礼 風習】シリーズ
をまとめ始めてから、
結婚に関する
讃岐(香川県)に伝わる古くからの習慣や儀式について
問い合わせが多くなりました。
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讃岐(香川県)には、地域特有に
古くから伝わる婚礼の風習があります。
そのひとつ 「同行(どうぎょう)式」。
※「同業(どうぎょう)」とも言います。
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【讃岐(香川県)の婚礼 風習】シリーズ
も是非ご覧ください。
今も、讃岐では、このように儀式を重んじる風習が
数多く残っています。
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「仏様参り式」と同時に、花嫁は、嫁ぎ先の家の近所の人たちにも
「これからもよろしくお願い申し上げます」とご挨拶し、
お土産を渡すのが、讃岐(香川県)のしきたりです。
これを「同行(どうぎょう)式」と言います。
挨拶の仕方は、
同じ市や郡の中でも地域によって違いますので、
ぜひ、お相手の新郎側に確認してください。
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「同行(どうぎょう)式」は大きく分けて次の方法がありますが、
①のやり方が主流です。
① 結婚式当日、仏様参りの後、近所の人に集まってもらい、
その時に挨拶する。
酒宴を開き、花嫁が近所の代表と「固めの盃」を交わす。
② 結婚式当日、仏様参りの後、新郎のお母様に伴われて
近所に挨拶に回る。
③ 新婚旅行から帰ってから、新郎のお母様に伴われて
近所に挨拶に回る。
④ 新婚旅行から帰ってから、近所の人に集まってもらい、
その時に挨拶する。
酒宴を開き、花嫁が近所の代表と「固めの盃」を交わす。
または、簡易に行う場合は、茶菓の接待で行う。
また、讃岐(香川県)では、
結婚披露宴に「同行」や「隣組」の代表を招くことが
多くあります。
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最近、「同行(どうぎょう)」の具体的な進行に
ついての問い合わせも多くなりましたので、
①の方法で、「同行(どうぎょう)式」のシナリオをまとめます。
どうぞ、ご活用ください。
【讃岐の婚礼風習 「同行」 御席 シナリオ】
※新郎家が、新婦を迎える場合で表記しています。
※新婦家が、新郎を迎える場合は、新郎→新婦に代わります。
同行皆様が着座しているお席場
※両家が着座する末席に対し、
上席には同業の代表者が着座します。
◆進行役:
「新郎(新郎姓)家、
御尊父様と新郎(新郎名前)様が、皆様にご挨拶に上がります。」
新郎父・新郎:(新郎父を先頭に次に新郎)
入り口で一礼。黙って、末席に入場。
※上席新郎父、下席新郎。
◆新郎父:
「本日はお忙しいところ、
お集まりくださりありがとうございます。
また先日来、過分なるご厚志(お祝い)を
いただきありがとうございます。
おかげさまで(長男・次男・三男など)(新郎名前)も、
伴侶を迎えることができようやく独り立ちとなります。
皆様には、
今まで同様に末永くお付き合いいただきますように
お願いします。」(←このような趣旨の挨拶をします)
◆新郎:
「(新郎姓)家(長男・次男・三男など)(新郎名前)です。
本日は、皆様にお集まりいただきありがとうございます。
今日からは二人で新しい生活が始まりますが、
今後ともご指導のほどよろしくお願いします。」
(←このような趣旨の挨拶をします。)
◆進行役:
「乾杯のご準備をいたします。」
◆同行代表:
乾杯の発声
「どうか幸せなご家庭を築いてください。乾杯!」
◆新郎父と新郎:(新郎父を先頭に次に新郎)
「皆様、ごゆっくりお楽しみください」
と末席よりに退場。
入口で一礼。
◆新郎母・新婦・新婦母:
(新婦を先頭に、新郎母、新婦母の順に)
入り口で一礼。黙って、末席に入場
上席新婦母、中央新婦、下席新郎母。
◆新郎母:
「本日はお忙しいところ、
(長男・次男・三男など)(新郎名前)の結婚にお集まりいただき、
ありがとうございます。
また先日は、
たくさんにお祝いをいただきありがとうございます。
挙式は、
(この後・・・にて行いますが) (先ほど・・・にて執り行いましたが)、
皆様にご紹介をさせていただきます。
こちらが(長男・次男・三男など)(新郎名前)の嫁で、
(新婦名前)と申します。
皆様には、何かとお世話になります。
よろしくお願いします。」(←このような趣旨の挨拶をします。)
◆新婦母:
「私ども(新婦の実家の住所)より参りました
(新婦姓)と申します。
このたびご縁がございまして
(長女・次女・三女など)(新婦名前)が
(新郎姓)家に嫁いでまいりました。
なにぶん、ふつつかな娘でございますが、
皆様方には末永くどうぞよろしくお願いします。」
(←このような趣旨の挨拶をします。)
◆進行役:
「それではこれより、
『新婦様 皆様方 お仲間入りの御盃の儀』を
始めさせていただきます。」
◆お仲間入りの御盃の儀
一献目:
新婦(三度で飲む)→同行代表(三度で飲む)
※同盃で飲み交わす
二献目:
同行代表(三度で飲む)→新婦(三度で飲む)
※同盃で飲み交わす
三献目:新郎母(三度で飲む)
※留の盃
◆進行役:
「簡単ではございますが、
これにて御盃の儀は、
めでたく納めさせていただきます。
先ほどもございましたが、
新婦様のお名前は(新婦名前)とおっしゃいます。
これからも幾久しくお付き合いくださいますよう、
よろしくお願い申し上げます。」
◆新郎母・新婦・新婦母:
(新郎母を先頭に新婦、新婦母の順に)
末席で一礼後、黙って退場。
入口で一礼。
◆進行役:
「簡単ではございますが、
(新郎姓)家より(新婦名前)様のお仲間入りの
ご挨拶をさせていただきました。
引き続き、皆様方には、ごゆっくりとお楽しみください。」
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フェアリー・テイルの
【讃岐(香川県)の婚礼 風習】シリーズ
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※尚、これらは、私藤田が、独自に集めた情報です。
讃岐(香川県)内でも、地域によって異なる場合もあります。
どうかご容赦くださいませ。
また私の及ばない情報もあるかと思います。
皆様からもご教示いただきたいと思います。
どうぞお寄せください。
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