「結婚式はもういらない」と言う花嫁さん 瀬戸内スタイルの"おもてなし"結婚式がお似合いかしらん?
この春から、移動手段を徒歩にしました。
本当は、目覚めとともに軽くジョギングをしたいところですが、
なにせ、朝食、子どもたちの登校・登園準備、自分の身支度、
出勤前の軽い脳覚まし運動など、でどう時間をやりくりしてもありません。
日中、スポーツジムに行くような時間も取れないし・・・。
いろいろ考えた挙句、移動を有効に利用しようと思って。
余程の距離があるとか、時間がないとか、・・・
もちろん仕事上の効率重視で、従来通りの自転車も、
あまり好きでない車も選択しますが。
最近購入した真っ赤なリュックと、ウオーキングシューズで歩きます。
すると、今までとは見える景色がまるで違うんですね。
きちんと、季節や街トレンドの変化を感じることができます。
更に良いことに、気持ちも違います。
車に乗っているときは、目的地に到着することが"目的"ですから、
渋滞や信号に掛かったり、駐車場が混雑していると
自分ではないモノに"イライラ"してしまいます。
歩きはじめてからは、"イライラ"しません。
時間的なことも、物理的なことも、
予め考えて行動しますから、すべて自分の責任ですから。
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徒歩のスピードの視点になってから、
今まで当たり前に目の前にあった景色が、
こよなく【いとおしく】感じる瞬間があります。
休日にわざわざ海に出かけた写真でなく、
駅前に打ち合わせに出かけたついでのシーンです。
地下駐車場に車を止めちゃうと、なかなか遭遇できにくいシーンですが
歩いていると普通に出くわせる環境です。
こちらも、昨日のロータリークラブの例会場。栗林公園の掬月亭です。
前述の海辺から、徒歩20分程度でこんな素晴らしい歴史的財産に出会えます。
徒歩での移動は、
穏やかな海、文化香る都心、さらに多島(アーキペラゴ)が、
近い圏内にあることを実感します。
さまざまな様相を見せる、海、山、町、島に感化されています。
これぞ感度の良い瀬戸内スタイルだ~。っと喜んでいます。
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私は、岡山県出身ですが、香川に移り住んで15年になります。
誰に押し売りされたわけでもなく、
何を影響を受けたわけでもなく、
前述のとおり、自分なりの瀬戸内スタイルを築きつつあります。
ブラダル業界に飛び込んだのも15年前。
自分の結婚式の際に感じた、当時の業界の時代錯誤な体質に
疑問を感じて、単身独立いたしました。
それから、欧米スタイルのブライダルプロデュースを知り、
日本に馴染む、讃岐になじむ、ブライダルプロデューススタイルを
創ってまいりました。
(ここからは初めて発言してしまいます!!)
ところが、近年、私はまたまた、結婚式のあり方
(というより、むしろブライダル業界)に疑問を感じていました。
それは・・・。
ここ数年、私のもとにいらっしゃるお客様の大半は
「結婚式がしたくない」
「結婚は決まったけど、なんか納得できるカタチが見つからない」
とおっしゃるのです。
あるお客様(花嫁さん)からの実際のご相談内容(メール)です。
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私が今まで出会った結婚式は、式場先行(式場主導?)というか、
内容はあまり代わり映えせず、新婦との距離を感じ、印象も薄いものでした。
新郎新婦が一生懸命に考えて催された式に招待されるのはとても嬉しく、
二人の幸せな姿を見ることができればもちろん十分なのですが、
いざ自分の身に置き換えてみると、あまり憧れるものではなくて...。
何だか抽象的な表現になってしまってすみません。
流行りもあると思いますし、
私が出会った式がたまたまそうだったのかもしれません。
最近はオリジナリティ溢れる式が多くなっていると聞きます。
オリジナリティという言葉、ちょっとプレッシャーを感じたりもします。
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こんなにもお客様が嘆いていらっしゃる一方で、
業界側はというと、
少子化、晩婚化、未婚化により益々結婚式数が減少・・・、
ならばと、一気に『売り!!売り!!』合戦を繰り広げるのです。
ユーザーサイドが
「結婚式はもういらない」、
と言われている理由を考えず、
「もっと、もっと」と抗戦を図ることに疑問を感じました。
私が思う結婚式のスタイルは
オプション(モノ)があふれるのではなく、
結婚をするカップルの人柄の表現。
もっと大げさに言うと、
一人の男、一人の女が、一緒になって創る
ふたりというアイデンティティー、
「私たちはこれからこんな風に生きていきます」と
それを結婚式という儀式で宣言すること。
そこでは、
出席者の人数が多かろうと、少なかろうと構わない、
お色直しの衣装数なんて関係ない、
引き出物の数なんて関係ない・・・。
そんなことは売り手の都合にしかすぎなくて。
ただ、シンプルに
「お幸せに」
「ありがとう」
「美味しいね」
「きれいだね」
「気持ちいいね」
そんな空間になるように、
ちょっと私たちが工夫を提案できればと
思い続っていました。
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ある時。
一組の東京在住のカップルに出会いました。
彼は岡山出身、彼女は長崎出身。
なぜか香川で10人だけの小さな結婚式を挙げてくださることになりました。
猪熊弦一郎美術館の休館日に借り切って行いました。
決して華美ではなく、だけど、心の贅沢さを感じる
スタッフの私たちも心温まる素晴らしい結婚式でした。
「あっ、いた、いた。
私と同じこと考えている人がいた。」
思ったのです。
このカップルとは結婚式までに、
たった1度しかお会いしませんでしたが、
本当に良い結婚式に立ち会わせていただけたと思っています。
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香川出身で県外在住のカップルに限らず、
香川出身でなくても、香川を心のよりどころとしてくださるカップル、
モチロン、香川を愛する香川在住のカップルに
「私もいつかこんな式をしたい!」
と思っていただける、結婚式の表現方法を模索していました。
そして見つけた
「ふるさと讃岐の結婚式」。
この結婚式のスタイルには、
きらびやかな建物の式場もありません。
出席者人数の多少も、
お色直しの衣装数の多少も、
引き出物の数も問われません。
そこには、
穏やかな海と、文化香る都心、
さらに島(アーキペラゴ)が
さまざまな様相を見せる
感度の良い瀬戸内スタイルの"おもてなし"
があります。
さらに、
「お幸せに」
「ありがとう」
「美味しいね」
「きれいだね」
「気持ちいいね」
・・・シンプルなことばで結婚式が表現されます。
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そうなると、もっともっと知りたい!!
香川のこと、瀬戸内のこと、
この地域の歴史を知ることで、魅力がもっと発見できるはず。
高松大学教授 津森 明先生『古典・風土にみる香川学』のお話を伺いました。
津森先生はこうおっしゃいます。
「地域を知ることはこれまで以上に 大切になります」と。
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